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脂肪の役割、痩せている人も注意してほしい事
脂肪とは、動物として飢餓を乗り切るためのエネルギー。
人間に限らず、動物は生き延びて子孫を残すという本能があります。
環境の変化などで食べるモノがなくなっても、脂肪の蓄積という生き延びる能力を獲得することによって今日まで進化してきました。
言い換えれば、脂肪を蓄積する機能を得た動物だけが生き延びてこられたという事。
脂肪は他にも体温を保つための断熱作用、骨や内臓を保護する役割もあります。
体脂肪がなく痩せすぎの人は、気温の変化に弱く、風邪をひいたり、病気になりやすいのもうなずけます。
皮下脂肪の多い女性のほうが、冬山で遭難したときに生命力があるというのもよく聞く話。
エネルギーを摂り過ぎたとき、余ったエネルギーは「中性脂肪」として蓄えられ、必要な時に供給できるように準備されています。
つまり、脂肪は決していらないモノだけではないのはご存知の通り。
そして「肥満」のコトも頭に入れておいてください。
太るときは細胞脂肪が増えているのか?
それとも、細胞のひとつひとつが大きくなっていくのか?はすべて解明されていないようですが。
「肥満」というだけなら、医学的に治療の対象にはなりません。
肥満によって「健康に異常が出ている人」、
「ほうっておくと異常が出ると予測される人」は治療の対象になります。
ちなみに「肥満症」というのは日本が作った言葉です。
日本は世界的にも肥満度ランキングは166位。(WHO世界保健機関)
ですが、代謝障害である「メタボリックシンドローム」、または「予備軍」が多い国、それが日本です。
つまり、アメリカ人より肥満指数が低くても、内臓脂肪が溜まりやすく、メタボリックシンドロームになっているという現実。
掘り下げると、皮下脂肪や内臓脂肪以外の脂肪、本来は脂肪が溜まらないはずの細胞の中に溜まる脂肪が存在します。
痩せているのに生活習慣病になる人が多いのが、現代日本人の特徴でもあります。
「自分はいくら食べても太らない体質だ」
「不摂生に強い体質だ」
と豪語する人はせっかくメタボ健診を受けても、結果健康に注意を払わなくなります。
「それほど太っていないのに糖尿病になってしまった」
「そんなにお酒を飲まないのに肝臓を悪くした」
むしろ太りにくい人ほど・・・
これが異所性脂肪、です。
以前、サルコペニア肥満の記事も掲載しましたが、合わせて覚えておいてください。