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汗を多くかいた分、カロリーは多く減る?
「汗をたくさんかいたから痩せる」というわけではありません。
汗をかくことは、体から水分が抜ける「脱水状態」を意味しており、直接的に脂肪燃焼とは関係がありません。
これまでにもお伝えしてきましたが、
「夏の暑い時期にあれだけ汗をかいたのだから、消費カロリーも多いのでは?」
と疑問に感じる方もいらっしゃるため、改めて解説いたします。
もう一度明確にお伝えします。「汗の分泌量と消費カロリーは関係ありません。」
汗をかく本来の目的は、体温調節です。
人間の体は、外気温に合わせて体温を一定に保つためにエネルギーを使います。
では、夏の外気温について考えてみましょう。夏は外気温が体温に近く、時期によってはほぼ同じになることもあります。そのため、体温調節に使うエネルギーは少なくなります。
一方で、冬の寒い時期や涼しい時期ではどうでしょうか?外気温と体温の差が大きいため、体温を維持するために多くのエネルギーが必要となり、その分カロリーを消費します。
このため、1年の中で2月から4月の寒い時期の方が痩せやすく、逆に8月から10月の暑い時期は痩せにくいのです。
実際に研究によると、この温度差によって消費カロリーに約10%の差が生じることが示されています。例えば、基礎代謝が1800kcalの人であれば、同じ運動をしても季節によって180kcalもの差が出るのです。
つまり、暑い時期にサウナスーツを着て汗を大量にかくことで痩せようとするのは、大きな誤解です。
汗はかけますが、脂肪燃焼にはつながりません。
さらに、水分摂取が不足していると汗がかけず、体温調節ができなくなります。その結果、筋肉などの組織から水分が減少し、パフォーマンスの低下や体調不良につながる恐れがあります。
食事を抜くダイエットが危険であるのと同様に、水分を減らすことも健康的に痩せるためには避けるべきです。
正しい知識を持って、健康的にダイエットに取り組みましょう。