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2025-05-09 08:22:00

足がつるのはなぜ?その原因と予防に「電解質」

攣る(つる)理由

「運動中や夜中に、急に足がつった…」


そんな経験をした方は、決して少なくないでしょう。

 

足がつる、いわゆる“筋痙攣”の原因としてよく挙げられるのが、以下のような要因です:

 

  • 水分不足・栄養不足

  • ナトリウムなどの塩分不足

  • 寒暖差や急激な冷え

  • 筋肉の過労や疲労物質の蓄積

 

ただし、実のところ「なぜ足がつるのか」については、医学的には完全に解明されていないというのが現状です。

■ 電解質不足は有力な原因の一つ

 

近年、有力な原因とされているのが「電解質のバランスの乱れ」です。

 

電解質とは、体内に取り込まれたナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルがイオン化した状態を指します。


これらは、神経の伝達や筋肉の収縮、体液の浸透圧調整などに重要な役割を果たします。

 

運動中に大量の汗をかくことで、ナトリウムやカリウムなどの電解質が体外に失われ、その結果、神経と筋肉の連携に支障が出て「つる」ことがあるのです。

 


■ 電解質と神経伝達の関係

 

もうひとつ注目したいのが神経系の働きです。

 

筋肉は、脳や脊髄から送られる電気信号によって動きますが、この伝達にも電解質が関与しています。


特にカルシウムイオンは筋肉の収縮に直接関わり、ナトリウム・カリウムは神経の電気的興奮を伝えるために必要不可欠です。

 

つまり、電解質の不足によって神経伝達が乱れ、異常な筋収縮(=つる)を引き起こす可能性があるのです。

 


■ 予防には「事前の摂取」がカギ

 

攣り(つり)を予防するためには、次のようなポイントが重要です:

 

  • 汗をかく前にスポーツドリンクなどで電解質を摂取しておく

  • 特に暑い日や高強度の運動前には意識的に補給する

  • カリウムやマグネシウムを含む食品(バナナ、ナッツ類、ほうれん草など)も日常的に摂取する

 

なお、電解質は余分に摂っても腎臓が調整して尿として排出してくれるため、多少多めに摂る分には問題ありません(※腎機能が正常な方の場合)。

 


■ 関連する参考文献(学術論文)

 

  • Schwellnus, M. P. (2009). Cause of exercise associated muscle cramps (EAMC) – altered neuromuscular control, dehydration or electrolyte depletion? British Journal of Sports Medicine, 43(6), 401-408.
    → 足がつる原因に対して「電解質の枯渇と神経制御の異常」が有力説であると述べています。

  • Miller, K. C. et al. (2010). Sodium balance and muscle cramping during exercise: a controlled study. Journal of Athletic Training, 45(1), 36–44.
    → ナトリウム補給によって筋痙攣の頻度が減少するという実験結果。

  • Jung, A. P. et al. (2005). Electrolyte loss and muscle cramps in athletes. Current Sports Medicine Reports, 4(6), 297-301.
    → 発汗による電解質喪失が痙攣と関連している可能性について述べたレビュー。

「足がつる」メカニズムはまだ完全には解明されていませんが、電解質の不足が有力な原因の一つであることは間違いありません。


水分補給とともに、ナトリウムやカリウムを意識的に摂取することが、つりの予防に繋がります。

 

 

運動前や発汗が多い環境では、ぜひ「電解質補給」も意識してみてください。

 

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