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2025-09-22 05:30:00
筋肉はただの重りではなく“代謝を上げる臓器

徐脂肪体重(LBM)と基礎代謝の関係
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徐脂肪体重(Lean Body Mass)は、筋肉だけではなく骨・内臓・水分など脂肪以外の組織全てを含みます。
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一般的に骨格筋はLBMの約50%を占めると言われています。
筋肉1kgあたりの基礎代謝
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筋肉(骨格筋)1kgあたりの安静時消費エネルギーはおおよそ 13kcal/日。
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この数字だけを見ると「筋肉を1kg増やしてもたった13kcal?」と思う人が多いですが、実際はもっと広い影響があります。
トレーニングの「相乗効果」
筋力トレーニングを行うと、単に筋肉そのものがエネルギーを使うだけでなく:
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自律神経(交感神経)を活発にする
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成長ホルモンやテストステロンなどホルモン分泌を促す
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トレーニング後のEPOC(運動後過剰酸素消費量)が増える
これらの要素によって基礎代謝は13kcal/kg以上に増えると考えられています。
研究例(石井直方氏らの報告)
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19〜22歳男性を対象に筋力トレーニングを行い、徐脂肪体重が 2kg増加。
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その結果、基礎代謝が 100kcal/日増加。
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計算すると、筋肉1kgあたり 50kcal/日 の代謝増。
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1ヶ月に換算すると 約1500kcal。
→ 脂肪200g分に相当。
ポイントまとめ
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「筋肉1kg=13kcal」は静的な目安にすぎず、トレーニングを伴う場合はもっと大きな代謝増につながる。
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筋肉を増やすことは、ボディビルダーやアスリートだけのためではなく、誰にとってもエネルギー代謝を高める手段。
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健康・ダイエット・ボディメイクにおいて、「筋肉=エネルギーを生み出す器官」と理解するのが重要。