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一般的なダイエットの考え方をみてみましょう ②の追加

【一般的なダイエットの落とし穴②】
~糖質制限が必ずしも脂肪減少に直結しない理由~
多くの方が「糖質を摂ると太る」と思い込み、炭水化物を極端に制限するダイエットを実践しています。
しかし、糖質=脂肪になるという単純な構図は、実は大きな誤解を含んでいます。
■糖質はどのくらい脂肪になるのか?
糖質が体内で中性脂肪に変換される割合は非常に低く、
糖質1gが脂肪として蓄積されるのは約0.28g程度とされています(※1)。
つまり、仮に100gの糖質を“余分に”摂ったとしても、脂肪として蓄積されるのは約28g程度。
日常生活で1000gもの糖質を一度に摂取することは現実的ではないため、
「糖質を少し多めに食べただけで太る」というのは誤解であることが分かります。
■本当に太る原因は“脂質”の過剰摂取
ここで注目すべきは「脂質」です。
糖質とは異なり、脂質は摂取されたものがそのままほぼ100%の効率で体脂肪に変換されます(※2)。
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脂質100g摂取 → そのまま100gの脂肪に
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糖質100g摂取 → 約28gの脂肪に(しかも適正カロリーを超えた場合に限る)
つまり、“効率的に太る栄養素”は脂質なのです。
■脂質の摂りすぎを避けることが、ダイエットの本質
脂質を多く含む食品は、揚げ物、洋菓子、ナッツ、ドレッシング類など、日常に溶け込みやすいため意識していないと過剰摂取になりがちです。
糖質を制限するあまり、結果として脂質の摂取量が増えてしまっては本末転倒です。
本当に気をつけるべきは糖質ではなく脂質。
■まとめ:本当に効率の良い「太り方」とは?
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糖質を過剰摂取しても、脂肪には変換されにくい
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脂質は摂った分がそのまま脂肪になる
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消費カロリーを超えない限り、脂肪は増えない
つまり、太らない体を作るには、脂質のコントロールと全体の摂取カロリーの管理が鍵となります。
🔬【参考文献・科学的根拠】
※1:Acheson KJ, et al. (1988). "Glycogen storage capacity and de novo lipogenesis during massive carbohydrate overfeeding in man." Am J Clin Nutr.
https://doi.org/10.1093/ajcn/48.2.240
※2:Hellerstein MK. (1999). "De novo lipogenesis in humans: metabolic and regulatory aspects." Eur J Clin Nutr.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10490743/