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2025-06-03 15:25:00
体を“ひねる”前に、“まわす”という基礎を知ってほしい

10年前まで、「体をまわす」という独特な身体操作を指導しているジムは、東京の伴流ボクシングジム以外ではほとんど見られませんでした。
当時はこの技法が古典的な方法だと誤解され、現代的なスポーツ動作──たとえばボクシングのパンチ動作やゴルフのスイング──とは無関係だと考えられていたように思います。
ですが近年、ようやくこの身体操作が再評価され始め、さまざまなジムやトレーナーが取り入れ始めているのを見て、私自身、とても嬉しく思っています。
■ 「ひねる」の前に必要な“身体のまわし方”
この体の「まわし方」は、私自身が15年近く伴流ジムで取り組んだ経験の中でも、言語化が難しいと感じていたものです。
現在はHoneyLarva(ハニーラルヴァ)ジムでもこの動作をすべての会員に伝え、セミナーでも指導しています。
ここで大切なのは、この動作は決して
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下半身だけをひねる
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上半身だけをひねる
という単純なものではない、ということです。
理解が浅いまま棒を腰に当てて動かしても、それは「形」をなぞっているだけで、中身のない動き=ただの作業になってしまいます。
■ 「体をまわす」ができて初めて「ひねる」が生きてくる
体をひねる──つまり体幹の回旋力を使う動作には、実は「ひねる前の準備」として【まわす】という統合的な身体感覚が不可欠です。
それには以下の要素が同時に整う必要があります:
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膝の向きと安定性
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体重移動と重心コントロール
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腹圧のかけ方
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不要な力を抜くリラックス状態
これらがそろって、ようやく全身を統一して“まわす”動作が完成します。
ここを飛ばして、腰だけをひねってしまうと、関節への負担が増え、棒やツールの意味も失われてしまうのです。