②毎日更新の情報
頭に入れておきましょう③ー➀最後に脂質はどうエネルギーに変わっていくか?
最後は脂質の代謝について。
口から入った脂質は十二指腸にいきます。
十二指腸で膵臓の膵リパーゼという消化酵素によって分解されます。
膵リパーゼは膵液という水にまざっています。
水となじみにくい疎水性の脂質(トリグリセリドやコレステロールなど)は膵リパーゼの効果を受けにくいとされています。
そこで胆汁。
これが十二指腸に入ってきます。
胆汁の成分は脂質を乳化します。
そして膵臓からの膵リパーゼを含む膵液によって脂質がさらに小さく分解され、小腸から吸収されます。
消化酵素が含まれてはないのが胆汁。消化が役目ではなくあくまでも「乳化」のみ。
消化酵素が含まれているのが膵液です。
食べ物から摂取される脂質には中性脂肪(トリグリセリド)が含まれています。
膵液の膵リパーゼによって中性脂肪が分解。
そして小腸から吸収。
小腸で吸収は他のグルコース(糖質)とアミノ酸(タンパク質)と同じですね。
吸収された中性脂肪は小腸内で再合成されます。
そしてリンパ管を通って全身に運ばれます。ここからは先の2種類と違いますね。
グルコースとアミノ酸は小腸から肝臓に運ばれますが、中性脂肪はリンパ管。
※一部の脂質であるグリセリン単体や中鎖脂肪酸は肝臓へ運ばれます。
続きは明日。頭に入れておきましょう③ー②に続く
頭に入れておきましょう【途中のおまけ】
全3話の「頭に入れておきましょう」シリーズにしようと思っていますが、ここでおまけの話。
アミノ酸の話です。
20種類のアミノ酸のうち、身体で合成できるものを【非必須アミノ酸】と言います。
逆に体で合成できないものを【必須アミノ酸】と言います。
その中でBCAAとも呼ばれる必須アミノ酸が3種類
「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」
聞いた方もいらっしゃるかと思います。
よくサプリメントパッケージにも大きく掲載されているかと思いますが、この必須アミノ酸が3つあっても他の種類がなければ合成反応は促進できても、筋肉の構築には非効率的となります。
要するに「BCAA」や「必須アミノ酸」と書かれていても、食事ができていないと意味がありません。
そして食事ができていればこれらのサプリメントは意味がありません。
あまり必須アミノ酸BCAAなどにとらわれず、サプリメントにとらわれず、普通に『食事』を心がけて下さい。
頭に入れておきましょう②次はタンパク質がどうエネルギーになっていくのか?
タンパク質代謝。
グルコースと同じ、分解されたタンパク質のアミノ酸が小腸に吸収され肝臓に運ばれます。
タンパク質は、20種類のアミノ酸をペプチド結合で繋げてタンパク質が作られます。
20種類のアミノ酸のうち、体内で合成できないアミノ酸を必須アミノ酸と言います。
必須アミノ酸は食事などで取り入れなくてはいけません。
肝臓で作られたアミノ酸は血液中に送られ各細胞に運ばれます。
血液中に流れるタンパク質を血しょうタンパク質と呼ばれています。
血液中には100種類以上のタンパク質が存在しています。
タンパク質の役目として、肝臓で作られたタンパク質であるフィブリノゲンが止血作用の中心的な働きもしています。
アミノ酸は体内に一定量以上あると分解されてしまいます。
グルコースはグリコーゲンとして体内に貯蔵。
脂質は中性脂肪としいて貯蔵。
ですがアミノ酸は分解されます。
アミノ酸が分解されると有害なアンモニアが発生(必要なアンモニアもあります)。
肝臓は有害なアンモニアを尿素回路で尿素へと変換して無毒化します。
肝臓は解毒の働きをしてくれるのも以前記事で書いています。
そして血液中に尿素を放出します。
尿素は腎臓へ運ばれ尿として体から出ていきます。
アミノ酸は窒素を含むので除去する時にアンモニアが発生。そして肝臓で解毒されます。
肝臓に障害があると、アンモニアが除去されず脳へ運ばれてしまいます。
それが病気に繋がります。
頭に入れておきましょう➀まず糖質がどうエネルギーになっていくのか?
ひとつひとつ分解して説明していきます。
今回は糖質。
三大栄養素(タンパク質・脂質・糖質)は代謝によってATPアデノシン三リン酸を産生します。
これが加水分解され、アデノシン二リン酸に変わる時にエネルギーが生まれます。
糖代謝。
食べた糖質はアミラーゼによって分解されて、単糖類(グルコース)になり小腸から吸収されます。
そのあと門脈を通って肝臓に運ばれます。
グルコースはブドウ糖とも呼ばれます。
肝臓から血液中にグルコースは放出されます。
血液中のグルコース濃度の事を血糖値と呼ばれています。
血液中にグルコースが十分足りていれば、グルコースをくっつけてグリコーゲンとして肝細胞(おおよそ100g)に貯蔵します。
余分なグルコースをグリコーゲンとして貯蔵するんです。
逆に血液中のグルコースの量が少なくなった時、グリコーゲンを分解して血液中に放出。
よって肝臓は血糖値の調節の役割もあります。
筋肉もグルコースをグリコーゲンとして筋細胞内に貯蔵(おおよそ300g)しますが、筋肉の場合は低血糖時でもグルコースを放出しません。
筋肉収縮をするためのエネルギーとしてグリコーゲンは使われます。
さらに空腹状態(糖質制限など)が続くと、肝臓のグリコーゲンが底をつきます。
その時間は約12時間。
そうなると血糖値が下がってしまうので、肝臓は糖質以外からグルコースを作ります。
まずは筋肉です。
乳酸や筋肉のタンパク質を分解。
そして中性脂肪。
これらが肝臓に運ばれる。
これらの物質から糖新生が行われグルコースが作られるという仕組みです。
そして血液中にグルコースを放出して血糖値を調節。
肝臓はグリコーゲンの貯蔵量を超えるとグルコースは脂肪に変換され、肝臓や脂肪組織に貯蔵される。
これが糖質の仕組みです。
そして前述した通り、体内の糖質が不足したまま筋力トレーニングをしていると、体内のタンパク質が分解され筋肉がつきにくくなります。
夏は痩せにくく、冬は痩せやすい?
先日の健康講習会でも講義させていただきました
―体温調節とカロリー消費のメカニズム―
「冬のほうが太りやすい」と思われがちですが、実は寒い季節の方がカロリーを多く消費しているという事実、ご存知でしたか?
人間の身体は常に「体温を一定(約36~37℃)」に保とうとしています。
外の気温が寒いと、身体は体温を維持するために熱を生み出し、その分エネルギー(カロリー)を使うのです。
この反応は「熱産生(thermogenesis)」と呼ばれます。
🧊寒いと「カロリー消費」が増える理由
冬などの外気温が10℃を下回るような環境では、体内との温度差が大きくなります。
この差に適応するため、体は筋肉を震わせたり(ふるえ産熱)、褐色脂肪組織を活性化させたりして熱を作り出します。
これにより、基礎代謝に加えて“追加のエネルギー”が必要になるのです。
つまり、「寒さに適応する=カロリーを消費している」ということ。
☀️では、暑い夏はどうなのか?
一方、夏のように外気温が高くなると、身体は「熱を放出する方向で体温調節」をします。
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汗をかく
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皮膚血管を拡張して熱を逃がす
これらの反応自体にも、わずかながらエネルギーは使われますが、寒さに比べると消費量は少なめ。
ただし、基礎代謝が高い人は、暑さへの適応にもより多くのエネルギーを使う可能性があります。
💧水分摂取の大切さ
暑い時期は、体温を下げるためにたくさん汗をかきます。
体温を1℃下げるには、100mlほどの汗が必要ともいわれています。
汗の分泌や循環系の働きをスムーズにするためには、普段から水分をしっかり摂っておくことが重要です。
水分不足になると、熱中症だけでなく、代謝効率も低下してしまいます。
✅まとめ
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冬は寒さに適応するため、体が熱を作る=カロリーを多く消費
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夏は汗で体温調節をするが、カロリー消費量は冬ほどではない
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基礎代謝が高い人ほど、体温調整に使うエネルギーも大きくなる可能性
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日頃から水分摂取と代謝向上が大切
運動に加えて「日常の代謝活動」にも目を向けることで、健康的な身体づくりがより効率的になります。
当ジムでは、科学的根拠に基づいたプログラムを提供し、皆様のコンディションに合わせた運動指導を行っています。
🧠参考文献(学術論文)
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van Marken Lichtenbelt et al. (2009)
Cold-activated brown adipose tissue in healthy men.
New England Journal of Medicine, 360(15), 1500–1508.
→ 寒冷環境における熱産生とエネルギー消費の増加に関する研究 -
Blatteis CM (2006)
Endothermic thermoregulation in humans during heat stress and cold exposure.
Temperature Regulation and Climate Adaptation
→ 気温変化への適応と体温調節の仕組み -
Morrison SF (2016)
Central control of body temperature.
F1000Research, 5, F1000 Faculty Rev-880.
→ 神経系による体温調節の制御と代謝関連の議論