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高齢者の歩幅が目的地の手前で急に狭くなる理由とは?〜筋力と姿勢の意外な関係〜

高齢者の方に多く見られる現象として、「目的の場所に近づいたとき、急に歩幅が小さくなる」というものがあります。
例えば、台所でお皿を取ろうとしたとき、目的地の手前で歩幅が急に狭くなり、足元がバタバタと乱れてしまうような動き、心当たりはありませんか?
この現象にはいくつかの要因が複合的に関係しています。
✅考えられる原因
①転倒を避けるための慎重な反応
高齢者は転倒リスクが高いため、無意識に「最後の一歩」を慎重に調整しようとします。
②小さな歩幅のほうが安定する
方向転換や停止の直前では、足を大きく出すよりも小刻みに歩くほうがバランスを取りやすくなります。
③筋力・持久力の低下
長い歩幅での移動は体力を必要とします。目的地に着くころには疲れてしまい、最後の調整が難しくなっているのです。
🧠さらに考えられる“無意識の配分”
「目的地に到達したら何か動作をしなければならない(モノを取る、かがむ、手を伸ばすなど)」という意識があると、身体はその動作のためにエネルギーと筋力を温存しようとします。
つまり、“歩く”ことに使っていた筋力を途中で“次の動作”のために切り替えてしまうのです。
このとき特に働くのが、腹筋・腸腰筋・大腿部(太もも前後)といった、姿勢や足運びを支える筋群です。
筋力が弱い方は、この切り替えのタイミングでバランスが崩れやすく、歩幅の調整ができなくなってしまいます。
🔧どう改善すれば?
①腹筋・腸腰筋・大腿部の強化
スクワットやマーチング、レッグレイズといった種目を、無理なく丁寧に行うことが効果的です。
②姿勢のチェックと代償動作の観察
筋トレを始める前に、姿勢の癖や左右差を確認しましょう。
猫背や骨盤の傾きがあると、せっかく鍛えても正しく筋肉が使えません。
「なぜその姿勢になるのか?」という“代償動作”(無意識に身体がかばう動き)にも着目することで、より根本的な改善が見込めます。
📚参考論文・エビデンス
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Mian, O.S. et al. (2006). Age-related changes in gait mechanics associated with muscle strength loss. J Biomech. https://doi.org/10.1016/j.jbiomech.2006.01.012
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Shumway-Cook, A. et al. (2000). Predicting the probability for falls in community-dwelling older adults using the Timed Up & Go Test. Phys Ther.
https://doi.org/10.1093/ptj/80.9.896 -
Granacher, U. et al. (2011). Effects of core strength training on balance and coordination in older adults. Gerontology.
https://doi.org/10.1159/000323104
体重1kg減るとウエストは1cm細くなります。

ウエスト1cm=体脂肪1kg】の関係を知っていますか?
「体重が1kg減るとウエストは1cm細くなる」
この話、実はある程度の根拠があります。
体脂肪1kgは約7200kcalのエネルギーに相当するとされており、もし1日あたり240kcalを食事や運動で調整できれば、1ヶ月(30日)で約1kgの体脂肪を減らすことができます。
これは、例えば…
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白米 約1膳(150g)
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発泡酒 ロング缶(500ml)
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生ビール 中ジョッキ(500ml)
…を1日だけ控えるようなカロリー量です。
逆に言えば、「ウエストが1cm太くなった…」というときは、1kg体重(=体脂肪)が増えている可能性があるのです。
つまり、ウエスト1cm=約7200kcalという考え方が、健康管理の目安になります。
もちろん、筋肉量や内臓脂肪の個人差、骨格の影響などもあるため一概には言えませんが、日々の生活の中で「たったこれだけの食べ物や飲み物が脂肪として身体に蓄積される」ことを意識するだけで、習慣は変わります。
🔬【参考文献・エビデンス】
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Wishnofsky M. (1958)
Caloric equivalents of gained or lost weight.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/13529392/
→ この論文では、「脂肪1kg=約7700kcal」とされており、一般的に「約7200〜7700kcal」が目安とされています。 -
Thomas D.M. et al. (2010)
A mathematical model of weight change with adaptation.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2923655/
→ 減量と体組成変化に関する詳細な数理モデルを示しており、カロリー収支と体重変化の精密な関係性を検証しています。
📌まとめ
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体脂肪1kg ≒ 7200kcal
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体脂肪1kg減ると、ウエストは約1cm細くなる傾向
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240kcalの調整で、1ヶ月後に1kg減も可能
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ウエストの変化は「見た目」の変化でもあり、体重管理のサイン
黒磯店も大田原店も両店舗ご自由にお使いください。

■通常の営業■
ハニーラルヴァ黒磯店は平日15:00~19:30、水曜日と月曜日が定休日。
大田原店の営業時間は
★昼から13:30~15:00は一般フィットネス
★ジュニアトレーニングは17:00~18:00
★一般フィットネスの夜営業は18:00~21:00になっております。
水曜日と日曜日が定休日。
両店舗とも土曜日、日曜日(第4日曜日は定休日)、祝日は13:30~17:00までとなっております。
大田原店にはレディースDayがあり、木曜日が女性専用レディースDayとなっております。
両店舗ともご自由にお使い下さい。
どちらの店舗もスタッフが在中しサポートしています。
黒磯店、大田原店と都合に合わせご利用下さい。
【筋トレしたらムキムキになる?】

〜女性や初心者が持ちやすい“筋トレの誤解”を解きます〜
「筋トレするとムキムキになるからやりたくない」
このような声は特に女性や運動初心者からよく聞かれます。
しかし、これは大きな誤解。
■ 筋肉は簡単に“ムキムキ”にはなりません
筋肉を増やす(=筋肥大)には、以下の条件が必要です。
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高強度な筋力トレーニング(継続的な負荷)
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適切な栄養摂取(特にたんぱく質とカロリーの上乗せ)
これらを数か月〜数年にわたって継続することで、ようやく目に見える筋肉の増加が期待できます。
つまり、「ちょっと筋トレしただけ」でムキムキになることは、生物学的にも非常に難しいのです。
👉(参考)Schoenfeld, B.J. (2010). The mechanisms of muscle hypertrophy and their application to resistance training. J Strength Cond Res.
■ ホルモンの違い:女性は“筋肥大しにくい”体質
筋肉を大きくするのに関与するホルモン、それがテストステロン(男性ホルモン)です。
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男性:女性の約10~20倍のテストステロン分泌量
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女性:筋肥大を起こしにくい体質
つまり、女性は構造的に「ムキムキになりにくい」体なのです。
トレーニングをしても、女性の場合は「引き締まった」「ハリのある」筋肉がつくことがほとんどです。
👉(参考)Kraemer, W.J. et al. (1998). Hormonal responses and adaptations to resistance exercise and training. Sports Med.
■ 筋トレで起こるのは「ムキムキ」ではなく「シェイプアップ」
筋トレを継続することで得られる効果は、
✅ 体脂肪が減り
✅ 筋肉にハリが出て
✅ 姿勢が良くなり
✅ むくみも減って
**“引き締まった身体”**になります。
よく言われる「脚が太くなる」は、実は筋肉ではなく、むくみや脂肪が原因であることも多いです。
また、筋トレによって代謝が上がり、太りにくく痩せやすい体質にもなります。
■ 結論:筋トレは“美しく、健康的な身体”を作る最良の手段
「ムキムキになるから…」と筋トレを避けるのは、とてももったいないこと。
筋トレはボディラインの改善・冷えやむくみの軽減・ストレス軽減・骨密度維持など、美容と健康に非常に多くのメリットをもたらします。
ハニーラルヴァでは
女性でも安心して行えるフォームや強度から丁寧に指導し、「なりたい身体」に合わせたプログラムをご提案しています。
なぜ筋肉を減らしてはいけないのか?(後半)

〜昨日の記事の続きです〜
前回は「なぜダイエット中に筋肉を減らしてはいけないのか」を解説しましたが、今回はその続きとして、筋肉が多いとどんな良いことがあるのか?についてご紹介します。
■ ① 筋肉は“代謝を生む熱源”である
筋肉量が多くなると、基礎代謝が向上し太りにくい身体になります。
その理由は、筋肉がエネルギーの75%以上を「熱」として放出しているから。筋収縮によって生じるこの熱(いわゆるふるえ熱産生)は、体温の維持や体内環境の調整に貢献しています。
実際に、安静時の熱産生の約60%は筋肉が担っているというデータもあります。
👉(参考)McArdle et al., Exercise Physiology, 2010
つまり、筋肉が多いほど「熱を生む体」になり、脂肪が燃えやすく、冷えにくい体質になるのです。
■ ② 筋肉は“ポンプ”として血流・リンパの流れを助ける
筋肉の収縮と弛緩の繰り返しは、静脈やリンパ管を圧迫し、血液やリンパ液の還流を促進します。これを「筋ポンプ作用」と呼びます。
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筋肉量が多い → 血流が良くなる → むくみにくい
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筋肉量が少ない → 血流が悪くなる → むくみ・冷え・代謝低下の原因に
つまり、筋肉は「流れを作る」存在でもあるのです。血液循環がよくなることで、代謝が促進され、脂肪分解や老廃物の排出もスムーズになります。
■ その他にも筋肉は重要な役割を担う
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衝撃から骨や内臓を守る保護材になる
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正しい姿勢を保つ「姿勢保持筋」として働く
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さらに、脳の神経細胞の減少を抑えるという研究も注目されています
👉(参考)Liu-Ambrose et al., 2010, Archives of Internal Medicine
■ 結論:筋肉量を増やすことは、最強のダイエット対策
まとめると、筋肉量が多いと…
✅ 熱を生み出し、太りにくい体を作る
✅ ポンプ作用で代謝が上がり、むくみにくくなる
✅ 骨や内臓を守る
✅ 姿勢を整える
✅ 脳機能の低下も防ぐ可能性あり
筋肉は、ただの「動くための組織」ではなく、代謝・循環・姿勢・神経の中心にある大切な存在です。
これこそが、「筋肉を守りながら痩せましょう」という提案の本当の理由です。