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打撲した時は、この方法「アイス&ヒート」

🩹アイス&ヒート療法とは?
〜スタンフォード大学も注目する回復メソッド〜
運動中にケガをしたとき、皆さんはまずどう対処しますか?
おそらく多くの方が「冷やす」と答えるでしょう。
実際、打撲や捻挫、筋肉の炎症などに対して「アイシング(冷却)」は非常に有効です。
しかし、私はそれだけでは終わりません。
冷やした後に温める。そしてまた冷やす。
この「冷温交代法(Contrast Therapy)」と呼ばれるケア方法を、私はプロボクサーとして現役だった頃から続けてきました。
この方法は、スタンフォード大学の疲労回復メソッドにも記載されている、人間の自然治癒力を最大限に引き出す手法です。
🔬科学的に見た「冷温交代療法」の効果
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冷やす目的:炎症反応を抑え、患部の出血を止める。急性期(受傷から48時間以内)に効果的。
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温める目的:血流を促進し、損傷組織への酸素と栄養供給を高める。修復を促す。
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繰り返す理由:血管の収縮と拡張を交互に行うことで、ポンプのように血液循環を促進し、老廃物の排出と栄養の補給を効率化する。
このサイクルは、「交代浴」や「コントラストセラピー」として、アスリートのリカバリー手法としても用いられています。
実際に以下のような文献でも効果が報告されています:
📖参考文献:
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Vaile, J. et al. (2008). "Contrast water therapy and exercise induced muscle damage: A systematic review and meta-analysis." Journal of Sports Medicine.
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Stanford University Sports Medicine Department, 2015. “Contrast Therapy Protocols for Inflammatory Recovery.”
💡こんな方におすすめ
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筋トレやスポーツで関節や筋肉を傷めたとき
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運動後の疲労回復を早めたいとき
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サウナや水風呂が好きな方(似た効果があります)
🧊実践方法の例
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冷やす(5〜10分):氷嚢や冷水、保冷剤を使って患部を冷却
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温める(5〜10分):湯たんぽや温タオル、お風呂などで温める
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これを2〜3セット繰り返す
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最後は「冷やし」で終える(炎症の再発予防)
📝まとめ
「冷やして終わり」ではなく、冷やした後の温めが治癒のカギです。
血液は身体の修復に必要な栄養素を運ぶ“運搬車”。その循環をコントロールすることで、身体は本来の力を取り戻します。
当ジムでは、こうした科学的根拠に基づいたリカバリー法も丁寧に指導しています。
トレーニングの質と同じくらい、回復の質も大切にしていきましょう。
基礎代謝は痩せて増える事はありません

基礎代謝アップの本当のカギは「筋肉量」だけではない!
◆「筋肉をつければ基礎代謝が上がる」は半分正解?
多くの人が「筋肉を増やす=基礎代謝アップ」と思い込んでいますが、実はこれは誤解を含んだ表現です。
筋肉は確かにエネルギーを使いますが、それは基礎代謝を高めるための手段の一つにすぎません。
◆基礎代謝とは何か?その定義を見直す
基礎代謝とは、「生命維持のために安静時に消費されるエネルギー量」のこと。
より正確には、【酸素の消費量(O₂)】や【二酸化炭素の排出量(CO₂)】といった「体内のエネルギー生産活動」で評価されます。
🔬【参考文献】McClave SA, Snider HL. (2001). "Use of indirect calorimetry in clinical nutrition." Nutr Clin Pract.
体内でエネルギー生産が活発な状態では酸素が多く使われ、CO₂も多く排出されるため、これが「基礎代謝が高い状態」といえるのです。
◆筋肉が多くても代謝が低下することがある?
はい、それはあり得ます。
どれだけ筋肉があっても、エネルギー生産活動(=活動量、代謝機能)が低下していれば、基礎代謝は下がってしまいます。
特にアスリートではない一般の方が「筋肉量を極端に増やす」ことは、目的によっては効率的でないこともあります。
◆痩せたら基礎代謝が上がる?それは本当?
これはよく見かける誤解です。
痩せる(体重が減る)と、基礎代謝の計算値はむしろ下がります。これは「ハリス・ベネディクト方程式」や「Mifflin-St Jeor式」といった数式で明確に示されています。
✅ 例:ハリス・ベネディクト方程式
男性:66 + (13.7×体重kg) + (5.0×身長cm) − (6.8×年齢)
女性:655 + (9.6×体重kg) + (1.8×身長cm) − (4.7×年齢)
つまり、「痩せて基礎代謝を上げよう」という言葉は計算上も理論上も矛盾しています。
◆“数字に現れない代謝”の正体
では本当の基礎代謝アップに必要なこととは?
✔ 姿勢の改善
✔ 呼吸の質(深くて安定した横隔膜呼吸)
✔ 内臓機能の活性化(ストレスや姿勢由来の抑制を避ける)
✔ 継続的な運動によるミトコンドリア活性化
🔬【参考文献】Holloszy JO. (1967). "Biochemical adaptations in muscle." J Biol Chem.
これらの要素は体組成計では数値化されないものですが、確実に基礎代謝を底上げしていきます。
◆ハニーラルヴァが提供する“数字を超えた”健康づくり
私たちハニーラルヴァでは、「筋肉を増やす」だけに偏らず、
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呼吸法の指導
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姿勢改善プログラム
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無理のない運動継続によるミトコンドリア活性化
といった*生活の質を高めるための“本質的な代謝改善”を提供しています。
「捻る」運動は「伸ばす縮める」運動や「丸める反る」運動の応用です

🔸「捻る」ことは“胴体の運動力”の本質
6月前半のテーマは「体を捻る」運動。
ボクシングのフック、キックボクシングのミドルキックなど、胴体をひねる動作を中心にトレーニングしていただいています。
この「捻り」の運動は、筋肉を縮めたり伸ばしたりする運動、丸めたり反らせたりする体幹の動きと深く連携しています。
つまり「捻る」ためには、胴体全体をしなやかに使えることが前提となります。
🔸背中の硬さが「捻る力」を邪魔する
体をうまく「捻れない」原因は、背中(脊柱周囲)の硬さにあります。
特に猫背姿勢、デスクワーク、スマホ操作で背中がこわばる現代人は、胴体の可動域が小さくなりがちです。
そこで有効なのが、「反る・丸める」といった動きで背骨の可動性を取り戻すこと。
これにより内臓まわりの緊張もやわらぎ、「捻り」の動きが自然に引き出されていきます。
🧠【研究補足】
体幹の回旋動作においては、「胸椎の可動性」が非常に重要です(参考:Sahrmann, 2002, Diagnosis and Treatment of Movement Impairment Syndromes)。また、「脊柱の剛性の低下」が下肢の力発揮効率にも影響することが知られています(Hodges et al., 2003)。
🔸「捻る力」は下半身の筋力にもつながる
胴体の動きが滑らかになると、下半身(とくに大腿部)の筋出力も向上します。
これは「体幹の回旋力」が下肢の関節運動や安定性に直接作用するためで、格闘技やスポーツ動作では特に重要です。
つまり、「胴体 → 骨盤 → 下肢」という運動の連鎖(キネティックチェーン)が、効率的に働くようになるのです。
🔸手足を動かすだけでは「運動」じゃない?
日常で「手を動かす」「足を動かす」といった行為だけでは、本来の意味での“運動”とは言えません。
胴体から手足へと連動して動く感覚を獲得してはじめて、「体を使っている」ことになります。
ハニーラルヴァでは、見えない部分(体幹や骨盤)の動きを感じるトレーニングを通じて、「身体を使う力」を育てています。
🧘♀️健やかな体を育てるために
身体の柔軟性、コントロール力、そして胴体の力。
この3つが揃うことで、運動効果だけでなく、姿勢改善・腰痛予防・代謝向上にもつながります。
「動かしている」から「使っている」へ。
質の高い身体の使い方を、一緒に育てていきましょう。
🧪関連論文・エビデンスリスト(参考)
分野 | 論文・著者 | 内容概要 |
---|---|---|
体幹と下肢の連動 | Hodges, P.W. et al. (2003) | 体幹筋の安定性と下肢運動との関連性についての研究 |
脊柱の可動性 | Sahrmann, S.A. (2002) | 背骨の可動性低下がもたらす運動障害の解説 |
運動連鎖の理論 | Kibler, W.B. et al. (2006) | スポーツ動作における体幹の役割とパフォーマンスとの関係 |
胴体回旋の制限因子 | Tsai et al. (2014) | 胸椎の可動域が回旋運動に与える影響 |
健康とは?━WHO世界保健機構━

健康とは
『健康というのは病気でないという事ではない。
仕事に満足し、家庭に憂いなく、いつでも前向きの姿勢で何事にも取り組めるような精神および肉体状態にあることをいう』
WHO世界保健機構