②お役立ち情報(毎日更新)
身体に入る呼吸の量はどれくらい?それが分かれば呼吸を意識できる

長く吸って、長く吐く。
吸う事も吐く事もゆっくりと
ハニーラルヴァの朝活フィットネスや一般会員様向けの呼吸法トレーニングでも伝えています。
長く、というのは「ゆっくり」というコト。
なぜ長く、ゆっくりが良いのか?
1回吸った空気というのは全部が肺には届きません。
一般的に1度の呼吸で500ml程度の空気を吸う事ができますが、肺の中の肺胞に届くのは350mlと言われています。
残りの150mlは肺胞まで間に留まったまま(運動量が通常の生活の時)。
つまり1回の呼吸で肺胞までに行かない酸素が150mlあるということになります。
これについては、
『吸う』から『吐く』に切り替わる時に150ml届かない空気が生じるということ。
例えば10秒間にゆっくり長く呼吸ができれば通常の500ml、そして肺胞に届かない空気は150ml。
しかし、10秒間に2回の早い呼吸の人の場合、早い呼吸のおかげで2回届かない状況ができてしまうので150ml×2=300ml、『300ml』の酸素が届いていない状況になってしまいます(この早い呼吸の場合、1度で500mlは吸えていないので2回合わせて500mlとしています)。
大切なのは
切り替える回数を少なくする事。
切り替える機会を少なくするという事=ゆっくり呼吸をする
酸素は健康を保つためにも大切なモノ。その上呼吸とストレスの関係は深く、早い呼吸は交感神経を優位にして疲れやすくさせてしまいます。
ゆっくりとした呼吸を日頃から意識して健康を保ち、クオリティオブライフの向上に努めて見て下さい。
※150mlというのは口から肺までの溜まる距離に溜まる空気の為、どれだけたくさん吸っても150mlというのは変わらないと言われています。
高齢者が痩せているのは先進国で日本くらい④

今回は高齢者へ向けてシリーズの最後。
血糖値を下げなくて良い
2016年に発表された糖尿病治療ガイドラインの改定では「高齢者は血糖値を下げない方が良い」という内容も加えられました。
糖尿病とは高血糖を避けて血糖値を下げなくてはいけないのに?
近年、血糖値の下げ過ぎでトラブルが急増。
80歳以上に多い「重症低血糖」。
これは加齢と共に薬を分解・排泄する肝臓や腎臓の働きが低下、薬の成分が身体に長く残ってしまって効き過ぎる症状。
高齢者は自律神経の機能低下で、本来気付ける低血糖の症状を自覚できないの大きな要因。
低血糖が深刻になると認知症リスクも高まることが研究で明らかにされています。
脳への栄養が急速に欠乏しこれにより脳神経細胞がダメージを受けるのが理由。
糖尿病は「血管の老化が早くなる病気」。
これにより動脈硬化や心筋梗塞の原因にもなるので要注意です。
高齢者が痩せているのは先進国で日本くらい③

さて高齢者はなぜカロリーを多く摂取しなければいけないか?
『食べているという人ほど低栄養だった』
そんな記事があります。
全国の訪問看護師さんが高齢者の患者さんにご飯をしっかり食べているか?と聞いたところ、「食べている」と答えた人を対象に調査したところ、68.4%、7割近くの人が低栄養、もしくは低栄養リスクの状態だったとの報告があります。
つまり栄養状態に問題が無かった人はたった3割。
これは高齢者本人が自覚していないほど食事量が少なく、必要なカロリーが摂れていなかったそう。
高齢者があまりにも食べていない状況が明らかになった。
カロリーが摂れていないと筋肉量も落ちているというコト。
筋肉量がキーポイント。
日本糖尿病学会では2016年、糖尿病治療ガイドラインに改定をくわえた。
『特に体の衰えが目立ち始めた高齢者については、十分なタンパク質を摂ることと、比較的多めにエネルギー摂取することが望ましい』
筋肉をなるべく落とさないような注意勧告とも受け取れる。
もちろんタンパク質だけ摂っていても筋肉量が低下するのを防げるくらいしか効果はない。
筋力トレーニングと合わせてタンパク質を摂取し、筋肉量を増やしてほしい、それが様々な病気のリスクを減らせる手段だと覚えてほしいと思います。
高齢者が痩せているのは先進国で日本くらい②

食事面などで摂生してきた健康管理を180度変えていかなくてはいけないのが高齢者。
高齢者になる時の基準は『ペットボトルのフタを開けられなくなった』その時。
ここから意識を変えていってほしいと思っています。
一応、その他の基準も表にしたので参考にしてみて下さい。
さて、なぜ血圧を下げなくて良いか?の問題解決は
『年齢が上がれば血圧も上がる生理現象』
こう言われています。
年齢を重ねれば誰でも例外なく動脈硬化は進みます。
血管の老朽化であり、血管の通り道が細くなります。
50代では50%、60代では60%、70代では70%の人が高血圧の診断基準を満たします。
研究では動脈硬化の進行した80歳以上の高齢者の場合には、若い世代とは異なり血圧が高くても死亡リスクは変わらない。
むしろ、降圧剤で厳格に血圧を下げる事で死亡リスクが倍になるという研究報告もあります。
心配な方は、薬を使わずでもストレッチや筋力トレーニングで強い血管も作る事が出来ます。
年齢と共に衰えがちな筋肉を鍛えることで運動機能と血流が高まり、血管病予防効果になり動脈硬化をナチュラルに改善していけるでしょう。
それぞれの患者さんの基礎疾患や予後、そして生活や人生の中での優先順位などの個別性や関係性を考えていくことが大事であって、必ずしも血圧が高いから低くしていかなければいけないというのは少し違ってくるように思えます。
血圧の下げ過ぎで血液を十分に循環させることができず、立ち上がった時にフラフラしたり汗をかいた後に立ち上がれなくなったり意識が遠のいて転倒したりトラブルがあるのも事実。
高齢者の場合、血圧をただ下げればよいというものではない事を理解した上で、血圧と適切に向き合ってほしいと思っています。