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【筋トレしたらムキムキになる?】

〜女性や初心者が持ちやすい“筋トレの誤解”を解きます〜
「筋トレするとムキムキになるからやりたくない」
このような声は特に女性や運動初心者からよく聞かれます。
しかし、これは大きな誤解。
■ 筋肉は簡単に“ムキムキ”にはなりません
筋肉を増やす(=筋肥大)には、以下の条件が必要です。
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高強度な筋力トレーニング(継続的な負荷)
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適切な栄養摂取(特にたんぱく質とカロリーの上乗せ)
これらを数か月〜数年にわたって継続することで、ようやく目に見える筋肉の増加が期待できます。
つまり、「ちょっと筋トレしただけ」でムキムキになることは、生物学的にも非常に難しいのです。
👉(参考)Schoenfeld, B.J. (2010). The mechanisms of muscle hypertrophy and their application to resistance training. J Strength Cond Res.
■ ホルモンの違い:女性は“筋肥大しにくい”体質
筋肉を大きくするのに関与するホルモン、それがテストステロン(男性ホルモン)です。
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男性:女性の約10~20倍のテストステロン分泌量
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女性:筋肥大を起こしにくい体質
つまり、女性は構造的に「ムキムキになりにくい」体なのです。
トレーニングをしても、女性の場合は「引き締まった」「ハリのある」筋肉がつくことがほとんどです。
👉(参考)Kraemer, W.J. et al. (1998). Hormonal responses and adaptations to resistance exercise and training. Sports Med.
■ 筋トレで起こるのは「ムキムキ」ではなく「シェイプアップ」
筋トレを継続することで得られる効果は、
✅ 体脂肪が減り
✅ 筋肉にハリが出て
✅ 姿勢が良くなり
✅ むくみも減って
**“引き締まった身体”**になります。
よく言われる「脚が太くなる」は、実は筋肉ではなく、むくみや脂肪が原因であることも多いです。
また、筋トレによって代謝が上がり、太りにくく痩せやすい体質にもなります。
■ 結論:筋トレは“美しく、健康的な身体”を作る最良の手段
「ムキムキになるから…」と筋トレを避けるのは、とてももったいないこと。
筋トレはボディラインの改善・冷えやむくみの軽減・ストレス軽減・骨密度維持など、美容と健康に非常に多くのメリットをもたらします。
ハニーラルヴァでは
女性でも安心して行えるフォームや強度から丁寧に指導し、「なりたい身体」に合わせたプログラムをご提案しています。
なぜ筋肉を減らしてはいけないのか?(後半)

〜昨日の記事の続きです〜
前回は「なぜダイエット中に筋肉を減らしてはいけないのか」を解説しましたが、今回はその続きとして、筋肉が多いとどんな良いことがあるのか?についてご紹介します。
■ ① 筋肉は“代謝を生む熱源”である
筋肉量が多くなると、基礎代謝が向上し太りにくい身体になります。
その理由は、筋肉がエネルギーの75%以上を「熱」として放出しているから。筋収縮によって生じるこの熱(いわゆるふるえ熱産生)は、体温の維持や体内環境の調整に貢献しています。
実際に、安静時の熱産生の約60%は筋肉が担っているというデータもあります。
👉(参考)McArdle et al., Exercise Physiology, 2010
つまり、筋肉が多いほど「熱を生む体」になり、脂肪が燃えやすく、冷えにくい体質になるのです。
■ ② 筋肉は“ポンプ”として血流・リンパの流れを助ける
筋肉の収縮と弛緩の繰り返しは、静脈やリンパ管を圧迫し、血液やリンパ液の還流を促進します。これを「筋ポンプ作用」と呼びます。
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筋肉量が多い → 血流が良くなる → むくみにくい
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筋肉量が少ない → 血流が悪くなる → むくみ・冷え・代謝低下の原因に
つまり、筋肉は「流れを作る」存在でもあるのです。血液循環がよくなることで、代謝が促進され、脂肪分解や老廃物の排出もスムーズになります。
■ その他にも筋肉は重要な役割を担う
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衝撃から骨や内臓を守る保護材になる
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正しい姿勢を保つ「姿勢保持筋」として働く
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さらに、脳の神経細胞の減少を抑えるという研究も注目されています
👉(参考)Liu-Ambrose et al., 2010, Archives of Internal Medicine
■ 結論:筋肉量を増やすことは、最強のダイエット対策
まとめると、筋肉量が多いと…
✅ 熱を生み出し、太りにくい体を作る
✅ ポンプ作用で代謝が上がり、むくみにくくなる
✅ 骨や内臓を守る
✅ 姿勢を整える
✅ 脳機能の低下も防ぐ可能性あり
筋肉は、ただの「動くための組織」ではなく、代謝・循環・姿勢・神経の中心にある大切な存在です。
これこそが、「筋肉を守りながら痩せましょう」という提案の本当の理由です。
なぜ筋肉を減らしてはいけないのか?(前半)

〜健康的なダイエットには「筋肉の維持」が欠かせません〜
「ダイエットをするなら筋肉をつけながら痩せましょう」と、耳にしたことはありませんか?
このアドバイス、実は最新のスポーツ栄養学・生理学の観点からも非常に理にかなっています。
● 筋肉を失う=代謝が落ちる
筋肉(特に骨格筋)は、安静時でもエネルギー(カロリー)を消費する「代謝の主役」です。
このエネルギー消費量は 基礎代謝(BMR) と呼ばれ、1日の消費カロリーの約60〜70%を占めるとも言われています。
筋肉が減れば、当然この基礎代謝も低下し、同じ生活でも太りやすく痩せにくい体質になってしまうのです。
👉(参考)Wang et al., 2010, Obesity Reviews
● 筋肉を維持すれば、体重が減らなくても体脂肪は落とせる
たとえば…
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体重60kg・体脂肪率20% → 脂肪量は12kg
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体重は60kgのままで体脂肪率18% → 脂肪量は10.8kg
つまり、体重はそのままでも1.2kg分の体脂肪が落ちていることになります。
しかも体重が変わらないということは、脂肪の代わりに筋肉量が増えているということです。
この変化は見た目に大きく影響します。体重ではなく「体組成(何で構成されているか)」が大切なのです。
● 極端な食事制限が危険な理由
体重を早く落とそうとするあまり、
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食事量を極端に減らす
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炭水化物や脂質を過度にカットする
などの無理なダイエットは、筋肉をエネルギー源として分解してしまう「カタボリック状態」に陥ります。
その結果…
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筋肉減少 → 代謝ダウン
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栄養不足 → 排便・排尿のコントロール低下
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水分不足 → 筋肉の7割が水なので、さらに筋肉量が減少
こうして体は「痩せにくく、リバウンドしやすい」状態に。
👉(参考)Tipton & Wolfe, 2001, Journal of Sports Sciences
● ダイエット成功のカギは「筋肉を守ること」
ハニーラルヴァでは、体重の変化よりも 体脂肪率の減少と筋肉量の維持・増加 に注目しています。
✔ 極端なカロリー制限を避ける
✔ 水分摂取を怠らない
✔ 筋力トレーニングを行い、筋肉を維持・増強する
これらを守ることで、リバウンドしにくく、見た目も引き締まった健康的な身体を作ることができます。
🔜 次回予告
次回は「筋肉(除脂肪体重)を減らしてしまうとどうなるか?」「筋肉が多いとなぜダイエットに有利なのか?」をさらに深掘りして解説します!
【汗をかいても痩せない?】汗と脂肪燃焼の本当の関係とは

❌「たくさん汗をかいた=脂肪が燃えた」ではありません
夏の運動やサウナスーツ着用で大量の汗をかくと、「今日はいっぱい脂肪が燃えた!」と思いがちですが、これは大きな誤解です。
汗をかくこと自体は、体温を調節するための反応であり、脂肪燃焼(エネルギー消費)とは直接的な関係がありません。
💡汗の正体とその役割
人間の身体は運動や気温上昇によって体温が上がると、汗をかいて体を冷まそうとします。これは「発汗による気化熱」による体温調節です。
つまり、汗の量が多いのは環境が暑い、もしくは水分が十分であるというサインにすぎず、「頑張った証拠=脂肪が燃えた証拠」ではないのです。
🧪【研究から見る】季節と代謝の関係
実は、寒い季節の方がエネルギーを多く使いやすいことが、近年の研究で明らかになっています。
❝気温が低いと体は体温を保つために熱産生(thermogenesis)を行い、基礎代謝が増加する。これは「非ふるえ熱産生」と呼ばれ、特に褐色脂肪細胞が関与する❞
(参考:van Marken Lichtenbelt et al., 2009, Cell Metabolism)
たとえば、基礎代謝が1800kcalの人の場合、寒冷期(2~4月)と暑熱期(8~10月)では約10%=180kcalの差が出ることもあります。
これは、同じ運動をしても寒い時期の方が痩せやすいということを意味します。
⚠️サウナスーツと脱水のリスク
「サウナスーツで汗を大量にかいて短期間で体重が減った!」という話もよく聞きますが、これは体脂肪ではなく水分が抜けただけです。
脱水状態になると、
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筋出力の低下
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体調不良(頭痛、吐き気)
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熱中症リスクの上昇
などの健康リスクが高まります。
また、脱水時には筋グリコーゲン(筋肉内のエネルギー)も消耗しやすく、運動パフォーマンスが落ちるとも指摘されています(Sawka et al., 2007, Journal of Applied Physiology)。
✅正しく痩せるには
本当に脂肪を燃やすには、以下の3つが重要です:
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筋肉量の維持(=基礎代謝の維持)
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継続的な有酸素・筋力トレーニング
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適切な食事・水分摂取
「汗の量」に惑わされず、エネルギー消費の本質=筋肉と代謝に目を向けてください。