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水は健康? それとも毒?――体内で“効く”か“害”になるかの分かれ道
記事本文(HP掲載用/専門的かつわかりやすい構成)
私たちの体に欠かせない「水」。
「1日2リットルが目安」とよく言われますが、実は“健康な人”と“そうでない人”とでは、同じ水が健康にもなり、毒にもなる可能性があるのです。
■ なぜ水が「毒」になるのか?
水が「毒になる」というのは、水そのものが毒性を持つという意味ではありません。
問題は、水分をうまく排出できない身体の状態にあります。
代謝が低く、体温が低く、運動習慣がない人は、
・汗をかきづらい
・尿の排出がうまくいかない
といった排泄機能の低下が起こっていることがあります。
その状態で水をたくさん摂っても、体内に水分が滞りやすく、むくみや冷え、頭痛、消化不良、倦怠感といった症状に繋がることがあります。
■ 水を“効かせる”には排出がカギ
健康的な人は、飲んだ水分を尿や汗としてきちんと出す仕組みが整っています。
水分は老廃物を流し、体温を調節し、細胞を潤すなどの役割を果たします。
逆に、排出できない人にとっては、水が「停滞物」や「ストレス因子」に変わりかねません。
■ 健康は“全体のバランス”で成り立つ
健康とは、水だけ、運動だけ、食事だけで成立するものではありません。
加工食品を減らし、適度に身体を動かし、睡眠を確保し、ストレスをコントロールする。
そのような**「ふつうの健康習慣」**の中に、水や呼吸の意識を重ねることが、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)を高める最短ルートです。
📚EBMに基づく参考論文リンク(英語論文)
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水中毒(低ナトリウム血症)の危険性
▶︎ Hyponatremia due to excessive water intake
(B.S. Palmer et al., Hospital Physician, 2003) -
運動と水分バランスの関係
▶︎ Exercise-associated hyponatremia: update on pathophysiology, prevention, and management
(Murray B., Current Sports Medicine Reports, 2008) -
代謝と水の関係(代謝機能が落ちていると水分処理能力も下がる)
▶︎ Water intake and hydration status in metabolic health
(Popkin et al., Nutrition Reviews, 2019) -
生活習慣全体と水の影響の複合的な見方
▶︎ Hydration for health hypothesis: a narrative review of supporting evidence
「タンパク質だけじゃダメ?偏った栄養摂取が筋肉づくりを妨げる理由」
「タンパク質だけじゃダメ?偏った栄養摂取が筋肉づくりを妨げる理由」
🥩 タンパク質を多く摂れば、筋肉が増えると思っていませんか?
ひと昔前から「とにかくタンパク質を優先的に摂ろう!」という傾向が見られました。
確かに筋肉を構成する主な材料はタンパク質ですが、摂取すればするほど筋肉が増えるわけではありません。
実際には、摂取したタンパク質がすべて筋肉に使われるとは限らないのです。
🔥 消費エネルギーが足りなければ、タンパク質は"燃料"として使われてしまう
体はまず、エネルギー源として 炭水化物(糖質)や脂質を使います。
しかし、それらが不足していると、代わりにタンパク質がエネルギー源として使われてしまいます。
このとき、せっかく摂取したタンパク質は「筋肉合成」ではなく、「エネルギー生産」に回されてしまうのです。
さらに、タンパク質をエネルギーに変換するのは効率が悪く、肝臓や腎臓に余計な負担をかけることにもなります。
📉 過剰なタンパク質はむしろ非効率
人間の体には、タンパク質の必要量(推奨量)があり、それを超えた分がすべて筋肉になるわけではありません。
エネルギー不足の状態でタンパク質だけを大量に摂っても、筋肉がつきにくくなるどころか、体調を崩す可能性すらあります。
例えば、糖質制限をしている人が「プロテインさえ飲んでいれば大丈夫」と思っていると、筋肉がつかないだけでなく、体重も落ちず、疲労感だけが残るという悪循環になりかねません。
✅ バランスこそが、筋肉づくりの最短ルート
タンパク質を筋肉に使いたいなら、まずは炭水化物や脂質をしっかり摂ることが前提です。
エネルギーが満たされていれば、タンパク質は本来の役割である「筋合成」や「回復」に集中して使われます。
つまり、「バランスの良い食事」が、筋トレ効果を最大化する基本であり王道なのです。
📚 EBMに基づく参考文献(論文リンク)
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タンパク質摂取と筋タンパク質合成に関する総説
「Dietary protein and muscle mass: Translating science to application and health benefit」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33021839/ -
糖質制限と筋肉量維持の関係
「Carbohydrate availability and the adaptive responses to resistance exercise」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29119868/ -
過剰タンパク質摂取が腎機能に与える影響
「High-protein diets and renal health: a review」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17921415/
プロテインを飲むタイミングは筋トレ後じゃない
BCAAの話を先日記事にしたので今回はプロテインの話をします。
「プロテインは筋トレ後に飲むのが最適?」
プロテインのタイミング。
プロテインを飲む場合、そのタイミングに皆さんとらわれがちだと思います。
トレーニング直後、筋トレ30分以内に飲むとゴールデンタイムと呼ばれる体内への吸収効果を発揮できると。
僕も調べるまではそう思っていました。
要するに筋肉がつきやすくなるための30分以内。
論文ではアナボリック状態(筋肉の同化)は認められていますが、このアナボリック作用はトレーニング前に絶食状態(栄養摂取がない場合)の場合に効果があるわけで、トレーニング前にある程度の食事をして栄養摂取をしているとこのアナボリック効果を発揮しません。ある論文では一般的に筋トレとのゴールデンタイムやアナボリック効果は「運動後に限定されない」との発表もあります。
お腹が極度に空いている状態にこそ効果のあること。
もうひとつある資料では筋トレ後にたんぱく質を摂取したグループと、筋トレ前にたんぱく質を摂取したグループと比較した実験では、筋トレ前にたんぱく質を摂取したグループの方が筋力トレーニング効果があったと。
もっと言うとこのトレーニング前のたんぱく質摂取やトレーニング後のたんぱく質摂取の体へのタイミングの関係性はそこまでなく、総摂取たんぱく質が重要という事だったみたいです。
だからって身体がエネルギーを欲していたら飲むのは間違いありません。体は回復したがっているため。
要するにトレーニング後だと意識をしない事。
「筋力トレーニング後にプロテイン」
「それはゴールデンタイムがあるから」
と、ここまでの根拠が実際はなかったというのは驚きの事実ですね。
最後にもう一度、プロテインなどのたんぱく質は総摂取量が重要という事です。
思いきり走った後に足がパンパンになる理由
思いきり走ったあと
「足がパンパンだぁ」
という状況の経験があると思います。
20秒~60秒などのダッシュ(400m走)の時など、糖を分解して『筋を動かすエネルギーの元(ATP)』を再合成し、エネルギー放出します。
糖が分解され乳酸に変換されたのち、水素イオン濃度が上昇、血液が酸性に傾きます。
これで筋収縮が阻害されます。
筋肉は収縮をして運動や活動をするので、阻害されるとエラーが起きます。
これによって足が思う様に動かなくなり足がパンパンとなります。


