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体幹についての話です。(少し詳しく知りたい方向けです)
体幹について改めて定義を確認しておきましょう。
インナーマッスルまたはコアと呼ばれたりしますが、まずこの「コア」。
このコアというのは名前から想像を働かせることはできますが、曖昧過ぎます。
コアトレーニングなどのネーミングは聞こえは良いかもしれませんが、どこを指しているかが分かりません。
そのコアよりはインナーマッスルの方が定義が安定しています。
インナーマッスルで今のところ定義づけされているのは先日も記事に書いた
「横隔膜」「腹横筋」、そして「多裂筋」に「骨盤底筋」。
僕は「大腰筋」や「腸腰筋」などもインナーマッスルに入るのではないかとは思いますが、
今のところそうではないようです。
そしてそのインナーマッスルというのがローカル筋肉にも近いと思います。
インナーマッスルと全く同じではないですが、ローカル筋を体幹深層部、グローバル筋を体幹浅層部。
腹筋で言えば。腹直筋がグローバル筋肉で、その中の骨にくっついている部分がローカル筋肉です。
グローバル筋肉はローカル筋肉より外側にあります。
腹筋をすると腰が痛くなるからやらないという人はこのローカル筋肉が使えていない。
ギックリ腰もこのローカル筋肉が働かず、グローバル筋肉が動いて骨を動かそうとする瞬間に起こってしまうという理由があります。
ローカル筋肉を使う事がドローインになります。
ハニーラルヴァではドローイン、そして姿勢のための白樺のポーズ、これを特に意識してもらっています。
それはこの記事のタイトルでもある「体幹」を使う、強くするために欠かせない意識になるからです。
体幹はどんな形をしてもいいんですが、どの形もダメなんです。
今回の運動メニューテーマである体幹。
体幹はどんな形をしていてもローカル筋にしっかり力を込める事。
その力の入れ方はハニーラルヴァでも説明している通り。
骨に直接くっついているローカル筋。
これがしっかり使えていなければ「体幹トレーニング」でもなんでもありません。
腹筋トレーニングも同じ。
腹筋で想像できる「腹直筋」はグローバル筋に当たります。
よく言うシックスパックですね。
グローバル筋はそれ自体が骨に密着しているわけではないので、いくら回数を増やしても体幹の安定性が高まるとは言えません。
グローバル筋肉だけで動かそうとすると、骨の一か所に負担が集中してしまうため、
腰の痛みを発症させる原因となってしまうのです。
これが、腹筋をして伴う「腰痛」の原因です。
ただ、グローバル筋が大事じゃないわけでは決してありません。
骨のひとつひとつをコントロールすることのできないグローバル筋ではありますが、
胸郭と骨盤をつなぐ大切な役割をしています。
インナーマッスル、インナーマッスルとよく言われますが大事なことは
「ローカル筋を効かせながらグローバル筋を働かせる」
片方ずつじゃあダメってことですね。
ポジティブVSネガティブ
ポジティブVSネガティブ
明るい性格・楽観的VS消極的な性格・否定的
と言う話をしようとしている訳ではありません。
筋力のトレーニングの話です。
・・・なんだよトレーニングの話か
と言わないで聞いてください(笑)
ポジティブ=求心性収縮=コンセントリック収縮
ネガティブ=遠心性収縮=エキセントリック収縮
筋肉を縮めながら鍛える事をコンセントリック、要するにポジティブトレーニング。
筋肉を伸ばしながら鍛える事をエキセントリック、こちらがネガティブトレーニングと言われています。
昔から、どちらが筋力の上達に効果があるのか議論されてきました。
ちなみにアイソメトリック(等尺性収縮)というのもありますが、これはポジティブ、ネガティブにも匹敵はしません。
作った画像のように、ダンベルをゆっくり持ち上げた時に上腕二頭筋が固くなる事がポジティブ。
ゆっくり降ろしていく時に上腕二頭筋が耐えているのがネガティブ。
筋トレ用語で「ポジティブ」、「ネガティブ」と呼んでいます。
よく、この収縮性論バトルで「ネガティブ」動作での筋力トレーニングが1番効果があると伝えている人も少なくないと思います。
しかし、これは10年以上前(2009年まで)の知識であり、ネガティブを意識したとしても全く意味はありません。
ネガティブな動作が効果的と言われてきたのはポジティブな動作よりネガティブな動作の方が筋肉に強い収縮を感じ、重い重量を耐えられるから。
この感覚が先行し、どうやらネガティブな動作を勧めてしまう由縁でした。
しかし、重い重量に耐えられることは筋肉の中のチチンというタンパク質のおかげ。
ネガティブ動作の強さが重い重量に耐えている訳ではなく、チチンという強い物質が支えているだけ。
結果として、ネガティブ動作によるトレーニングとポジティブ動作によるトレーニングを比較したところ、
どちらも統計学的な有意さは認められなかった。
要するにどちらでも変わらない。
2017年ニューヨーク市立大学の研究が信頼性の高い研究方法で調べた結果です。
極端に言うと、ネガティブは効果は変わらない上に疲労感がポジティブより増すので「ネガティブ動作」にメリットはないと言えるでしょう。
美しい姿勢「ペリョースカ」
今でこそトップレベルにある器械体操日本代表。
しかし以前は姿勢が悪く、旧ソ連の体操コーチが日本女子体操競技のコーチになって伝えた姿勢。
これがペリョースカと呼ばれる「白樺のポーズ」。
ハニーラルヴァではこれを大事にしています。
体幹トレーニングの時は特にドローインと共に意識していただいています。
この白樺のポーズとは単に「美しい姿勢」だけでなく、体を自由にコントロールできる機能美としても重要視されています。
脊椎が湾曲すればするほど、地面からの力を体に伝えにくくなり、パフォーマンス力に欠けます。
脊椎の湾曲の幅をなるべく抑え、足から頭までの力を十分発揮できる姿勢、それがこのポーズ。
「機能美を兼ねそろえた美しい姿勢」これが白樺のポーズという事になります。
写真の画像の一番右、これが理想です。

