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【運動神経って何?】実は存在しない“神経”の正体
🧠「運動神経」という神経は存在しない?
「うちの子、運動神経がいいんです」「運動神経が鈍くて…」
日常でよく聞くこの言葉。実は「運動神経」という名前の神経は、医学的には存在しません。
では、この“運動神経”とは一体何を指しているのでしょうか?
🔍答えは『コーディネーション能力』
いわゆる「運動神経がいい」というのは、筋力や持久力のような単純な力ではなく、脳と神経、筋肉の情報伝達をいかに正確に・素早く・的確に行えるかという“情報処理能力”のことです。
この能力は「コーディネーション能力」と呼ばれています。
この概念は約40年前、旧東ドイツのスポーツ科学者たちが提唱し、冷戦後に世界中に広まりました。
現在では子どもの発育・発達やトップアスリートの育成にも欠かせない理論とされています。
🔧コーディネーション能力の8つの柱
運動における情報処理能力=コーディネーション能力は、以下の8つに分類されます。
| 能力名 | 内容 |
|---|---|
| ①リズム | 音楽や環境に合わせてリズミカルに動ける |
| ②反応 | 瞬時に反応し適切に動ける |
| ③定位 | 自分や物体の位置を空間的に把握できる |
| ④分化 | 手足の力加減や道具の操作を思い通りに行う |
| ⑤柔軟性 | 関節可動域を最大限に使いこなす |
| ⑥連結 | 各部位を滑らかにつなぎ協調的に動く |
| ⑦変換 | 状況に応じて動きを素早く切り替える |
| ⑧バランス | 姿勢や重心を安定して保つ |
この8つが高い水準で連携している状態を、私たちは「運動神経がいい」と感じているのです。
💡ハニーラルヴァの指導方針において
当ジムでは、筋力や持久力だけでなく、「動かす力」=コーディネーション能力の育成にも注力しています。
子どもから大人まで、どんな世代でも伸ばせるのがこの能力の特長です。
📚参考文献・学術的出典
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Baur, H., Müller, S., Hirschmüller, A., Huber, G., & Mayer, F. (2006). Comparison of proprioceptive and balance performance between professional and amateur soccer players. Clinical Journal of Sport Medicine, 16(2), 115–120.
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Hirtz, P. (1985). Koordinative Fähigkeiten im Sport. Volk und Wissen Volkseigener Verlag, Berlin.
(旧東ドイツ時代にコーディネーション理論を展開した代表的文献) -
体力科学(日本体力医学会誌)などでも近年、コーディネーショントレーニングの有効性が紹介されています。
打撲した時は、この方法「アイス&ヒート」
🩹アイス&ヒート療法とは?
〜スタンフォード大学も注目する回復メソッド〜
運動中にケガをしたとき、皆さんはまずどう対処しますか?
おそらく多くの方が「冷やす」と答えるでしょう。
実際、打撲や捻挫、筋肉の炎症などに対して「アイシング(冷却)」は非常に有効です。
しかし、私はそれだけでは終わりません。
冷やした後に温める。そしてまた冷やす。
この「冷温交代法(Contrast Therapy)」と呼ばれるケア方法を、私はプロボクサーとして現役だった頃から続けてきました。
この方法は、スタンフォード大学の疲労回復メソッドにも記載されている、人間の自然治癒力を最大限に引き出す手法です。
🔬科学的に見た「冷温交代療法」の効果
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冷やす目的:炎症反応を抑え、患部の出血を止める。急性期(受傷から48時間以内)に効果的。
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温める目的:血流を促進し、損傷組織への酸素と栄養供給を高める。修復を促す。
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繰り返す理由:血管の収縮と拡張を交互に行うことで、ポンプのように血液循環を促進し、老廃物の排出と栄養の補給を効率化する。
このサイクルは、「交代浴」や「コントラストセラピー」として、アスリートのリカバリー手法としても用いられています。
実際に以下のような文献でも効果が報告されています:
📖参考文献:
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Vaile, J. et al. (2008). "Contrast water therapy and exercise induced muscle damage: A systematic review and meta-analysis." Journal of Sports Medicine.
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Stanford University Sports Medicine Department, 2015. “Contrast Therapy Protocols for Inflammatory Recovery.”
💡こんな方におすすめ
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筋トレやスポーツで関節や筋肉を傷めたとき
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運動後の疲労回復を早めたいとき
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サウナや水風呂が好きな方(似た効果があります)
🧊実践方法の例
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冷やす(5〜10分):氷嚢や冷水、保冷剤を使って患部を冷却
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温める(5〜10分):湯たんぽや温タオル、お風呂などで温める
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これを2〜3セット繰り返す
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最後は「冷やし」で終える(炎症の再発予防)
📝まとめ
「冷やして終わり」ではなく、冷やした後の温めが治癒のカギです。
血液は身体の修復に必要な栄養素を運ぶ“運搬車”。その循環をコントロールすることで、身体は本来の力を取り戻します。
当ジムでは、こうした科学的根拠に基づいたリカバリー法も丁寧に指導しています。
トレーニングの質と同じくらい、回復の質も大切にしていきましょう。
