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腰痛の原因になり得る筋肉
腰方形筋(ようほうけいきん)
この筋肉、長時間同じ姿勢をとっていたり、座っていたりするとこの筋肉が硬くなりやすくなります。
この筋肉は骨盤(腸骨稜)から腰椎(腰椎の横の横突起)に付いているため腰の硬さや腰椎に関わってきます。
さらに肋骨(12肋骨)にも付いているため、胸郭や横隔膜にも影響があります。
腰方形筋の役目は、側屈や伸展です。
しかし、座り続けているという事は腰椎が屈曲して丸まっています。
その時、腰方形筋が伸び切って固まっている状態であって、腰を反りにくく腰が固まってしまっている状態でもあります。
背筋が固まって腰痛になり得るということもありますが、腰方形筋が硬い状態だと腰の硬さや腰痛が出る可能性が高くなります。
屈む時にガニ股になっていませんか?
大腿筋膜張筋。
この筋肉は股関節を内側にひねる役目をしてくれています。ここが弱くなると脚を内旋させて、ガニ股にならないようにしてくれている役目にエラーが起きます。
要するに、ここの大腿筋膜張筋が弱くなるとガニ股になってしまいます。
モノを屈んで取る時にガニ股になっていませんか?
足を肩幅より広く開き、膝を曲げる動作になってしまいます。
安定感を優先するため背中や腰が硬くもなります。
大腿筋膜張筋の働きが円滑である事によって、ガニ股にならなくて済みます。
一般的にエラーがない姿勢や筋肉でモノを屈んで取ろうとする時には下の図のようになります。
膝が曲がり身体を丸めて自然に屈む。
筋膜の連結としてはお尻の大殿筋と連結しています。
よって、お尻の筋肉または大腿筋膜張筋のどちらかの筋肉が硬縮してしまうと同時に硬くなってしまいます。
大腿筋膜張筋と関わってくる腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)が張ってくると腸脛靭帯炎(ランナー膝)が発生。
膝の外側の痛みに繋がってしまいます。
お尻の筋肉を柔らかくすることは内股、ガニ股に影響してしまう筋肉なので積極的に柔らかくしていく事が重要です。
目的の手前で歩幅が短くなっていませんか?
高齢者に多くみられる現象でもあります。
目的のモノ(物を取りに行くだったり)の手前で歩幅がグンっと短くなり、バタバタと足幅を調整していませんか?
理由としてはいくつかあります。
①転倒や衝突を避けるために慎重になります。
②小さな歩幅は大きな歩幅より安定性が高くなるため。目的地手前は立ち止まる可能性や方向転換の可能性があるため。
③筋力の低下や持久力の低下。長い歩幅は疲れやすくなるので最後のほうに力が抜けてしまう。
筋力の低下には他にも理由があると考えました。
目的地まで距離がある場合は自然な歩き方ができても、目的地手前になると『目的のためにさらに動作が必要になる(モノを取るために手を伸ばすなんらかの行動が必要)』。
その目的のためには、余計に筋力を使わなければいけなくなります。
よって、体力の低い人は、目的地の到着後の目的動作のために筋力を使わなければいけないため、普段通りの歩幅を意識する筋力が抜けてしまう。
手を上げるなどする時に腹筋を含め筋力が発生します。
その影響で筋力の弱い人などは歩く歩幅の調整する意識が抜けてしまい、歩幅が短くなるでしょう。
ではどうすれば?
この場合は腹筋の筋力に加え、股関節まわりの腸腰筋や太ももの前や後ろの筋力を補うトレーニングを中心に行っていくのが良いでしょう。
しかし、身体の姿勢にも注目したいところ。
腸腰筋や太ももをピンポイントで鍛える前に、姿勢が崩れていないか?姿勢が崩れているなら「なぜそういう姿勢にならざるを得ないか?」の代償動作を考えて運動に向かっていくと良いでしょう。